アジャンクールの戦い - Wikipedia: "アジャンクールの戦い(「アザンクールの戦い」とも)は、百年戦争中の1415年10月25日、フランスのアジャンクールで、ヘンリー5世の率いるイングランド軍(7,000名)がフランス諸侯軍(20,000名)を破った戦い。イングランド軍が長弓隊を駆使して、数に勝るフランスの重装騎兵に圧勝した戦いとして有名。多くのフランス貴族が討ち取られ、フランスがヘンリー5世の子孫によるフランス王位継承を認める原因になった。"この長弓とはどんなものだったのか。
例によって、まず両軍の配置から:

左上がフランス軍。真ん中に「クロスボウ隊」を配置している。クロスボウとはローマギリシャ時代から使われてきた強力なカタパルト式の弓(弩)。威力がすごく素人でも使いこなすことが出来るので重宝された。ただ打つのに手間がかかり連続発射が苦手(一分間で一発程度)。
一方、右下のイギリス軍の前面には「ロングボウ隊」がいる。ロングボウとはつまり「長弓」のこと。これはロビンフッドなんかが使っていたもので、いわゆる弓。原始的なかたちなので古くさい兵器と思っていたが、実は当時の最新式の強力な武器だった。もともとはウエールズで使われていたもので、ウエールズに攻めていったイングランド軍がひどい目にあって、それ以来イングランド軍に導入されたもの。ここに詳しい:
ロングボウ - Wikipedia: "ロングボウ (Longbow) は主にグレートブリテン島のウェールズおよびイングランドで使用された弓の事。長弓の一種で狩猟、戦争などに用いられ、名前のとおり長さが4-6フィート(1.2-1.8メートル)程もある長大なものである。英語表記で“ Longbow ”を直訳すると“長弓“となり、また和弓を含めた長尺の弓全般を指す『長弓』の意味も持つが、本項では“ English Longbow ”、則ちイングランド地方で使用されたロングボウの事に関して扱う。"
鎧なんか一発で貫通したらしい。クロスボウと違って一分間で10発程度の連射が出来た。ただものすごい体力が必要で(45キロの力を加えないと引き絞れなかった)特別に訓練をした農民兵を使う。イギリス軍は長弓隊を使って大量の矢の「弾幕」を突進してくるフランス重装騎馬隊に降り注がせた。映画なんかでやっているが、見るからに恐ろしい。騎兵が敵陣まで攻め込めるかどうかは、防戦側の飛び道具の射程と連発能力で決まるが、長弓の射程距離と連発力がフランス騎兵の突進力に勝ったというわけ。
アザンクールで負けてしまったフランスは100年戦争で最大の危機を迎えるが、やがてジャンヌ・ダルクが出てきてその危機を救う。戦争は勝ったり負けたりなのである。株と同じ。
閑話休題。イギリスとフランスは、お互いを敵と見なし、このように何百年も戦争を繰り返したけれど、今は仲良くなっている。日・韓・中も、そうなるといいね。
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